新興国の台頭というパワーバランスの変化が顕著な環境下において、日本の政策の行方に関心が集まっています。本研究グループでは、日本の成長戦略の基盤である東アジア域内の安全保障課題を分析するとともに、成長戦略の幹である東アジア地域の経済連携の進展を踏まえた企業活動の自由化や自由貿易制度構築に関する問題の検討を行います。本研究課題の射程には民主党政権成立後の日本政治経済学も含まれています。
東アジアの国際関係をめぐる問題は、国防、非伝統的安全保障(海洋秩序、エネルギー、国際組織犯罪、保健衛生等)、外交、貿易投資を中心とする経済連携など複数の問題領域を横断しています。これらの横断的課題を抽出し、それに適した地域制度構築のありかたの研究に関連する知識を共有しながら、日本の対外政策のあり方の研究に注力しています。具体的には、中国の台頭や朝鮮半島の不安定化に関わる領域、地域内の非伝統的安全保障領域(海洋秩序、エネルギー、国際組織犯罪、保健衛生等)、グローバル・コモンズに関わる領域(宇宙、サイバースペース)を重要な研究課題と捉えています。